タイヤ車検点検方法、日常の事故の原因にもなる大切な物。ユーザー車検の点検時には、必ず点検しよう。事故を起こしてからでは遅い

タイヤとホイールの点検

タイヤの点検でもっとも重要なのは溝の深さ。

タイヤ、ホイール
年間走行距離がさほど多くないクルマの場合、目に見えて摩耗していくことはない。溝の深さだけなら半年に1回の点検でも十分。だが、点検すればタイヤやホイールの損傷が発見できることもある。やはり月に1回は点検したい。タイヤの溝の深さの使用限界は1.6mm。これより浅くなったら寿命だ。1000円以下でも購入できるタイヤ残り溝ゲージがあれば、タイヤの溝の深さを正確に測定することができる。しかし、一般の人がここまでやる必要はない。タイヤには寿命がひと目でわかる構造が採用されている。サイドウォールを見ると数カ所に△印や矢印が発見できるはず。これがウエアインジケーターというもの。この印の延長線上の溝は、周囲より1.6mm浅く作られている。そのためタイヤが摩耗して残り溝が1.6mmになると、その部分だけ先に溝がなくなり、タイヤを横断するような1本のラインが現れる。これがスリツプサインだ。このラインが現れたら、早急にタイヤを交換する必要がある。また、タイヤの摩耗状態も点検しておくといい。下の図のような異常摩耗が起こっていたら、早急にプロに相談したほうがいい。空気圧異常のほか、ステアリングシステムやサスペンション、ホイールアライメントなどに異常が発生している可能性がある。このほか、トレッドやサイドウォールに異物が刺さっていないか、キズがないかもチェックしておこう。ホイールについて損傷や変形を点検する。縁石などにぶつけたり擦ったりすると、スチールホイールは変形して空気漏れの原因になることがある。変形がひどければ走行中にタイヤが外れることもぁる。軽合金ホイールはキズ程度なら大丈夫だが、ヒビが入っているようなら早急に交換する必要がある。さらに、ホイールバランスを調整しているバランスウエイトの有無も確認しよう。当初から付いていないホイールもあるが、付いているものが脱落したら、高速走行でハンドルに異常振動が発生するようになる。

空気圧の異常について

タイヤは内部に収められた空気の圧力によって形状が保持されている。この空気圧によってタイヤ全体が空気バネとして機能し、路面の凹凸などから受ける振動や衝撃を吸収している。そのため空気圧によって、タイヤの接地状態や乗り心地などが変化する。適正空気圧は車種ごとに定められている。適正値より空気圧が高いと、タイヤ本来の形状より膨らんだ状態になり、トレッドの左右中央付近だけが路面に触れるようになる。この部分だけ摩耗が進むのはもちろん、接地面積が減るのでグリップカが低下する。適正空気圧より低い場合は、トレッドの左右中央が凹んだ状態になり、左右脇の摩耗が進む。グリップカが低下し、燃費も悪化する。また、タイヤ全体が柔らかいため必要以上に伸びたり縮んだりすることでタイヤが発熱。この熱によって最悪の場合、バーストが起こる。適正値に調整したタイヤの空気圧が自然に上がることはないが、タイヤとホイールのわずかな隙間から空気が抜けたりゴムの分子の間を空気が通り抜けることで、空気圧は少しずつ下がっていく。そのため空気圧を定期的に点検して空気を補充する必要がある。

タイヤ空気圧の点検

タイヤ 溝
タイヤ空気圧の点検は月に1回行うのが理想だ。タイヤの種類やホイールとの相性、走り方などで空気が抜けていく速度は異なる。自然な空気圧の低下への対応なら、3カ月に1回の補充で十分なクルマもあるが、パンク起こしている可能性もある。現在のタイヤはクギなどが刺さっても一気に空気が抜けず、少しずつ漏れるスローパンクチャーを起こすことがある。そのため、月に1回は点検してパンクしていないかも確認したい。最近では一部に有料の店もあるが、多くのガソリンスタンドは給油時であれば無料でタイヤ空気圧を点検調整してくれる。これを利用するのがもっとも合理的な方法だ。ただし、空気圧の調整に立ち合うか、少なくとも結果を開くこと。前後のタイヤで空気の抜け方が違うことはあるが、1本のタイヤだけ空気圧が大きく下がっているようなら、自然に空気が抜けたとは考えにくい。早めにプロによるチェックを受けたほうが無難だ。なお、タイヤ空気圧計はさほど高いものではない。空気圧計があれば自分でこまめに測定できる。また、タイヤ側面のたわみ具合(膨らみ具合)でもある程度は空気圧がわかるもの。たわみ方は乗員数や荷物の量によって異なる。日常的に点検したいのなら、クルマに乗る前にチラツと見る習慣を付けるといい。

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