ブレーキの点検
車で一番大切なことは、停まる事。どんをに点検することが面倒でも、ブレーキフルードの量だけは最低限チェックしよう。ブレーキの役割はいうまでもなくクルマを減速したり止めたりすること。走行中に常用するフットブレーキでは、ブレーキペダルを踏んだ力が油圧によって各輪のブレーキ本体に送られる。現在の主流であるディスクブレーキの場合、油圧によってブレーキパッドが車輪の回転軸に備えられたディスクローターに押し付けられ、その摩擦によってクルマが減速する。ブレーキのもう1つの役割が、クルマを止めておくこと。それを担当しているのがパーキングブレーキだ。操作部からブレーキ本体まではワイヤーなどで機械的に力が伝達される。ブレーキ本体はフットブレーキのものを兼用する場合と、専用のプレーキ本体を備える場合がある。
ブレーキフルードの点検
ブレーキの点検方法
倍力装置
フットブレーキには倍力装置というアシスト機構が備えられている。バキュームブースターと呼ばれることもある。この装置も壊れてみて初めて、そのありがたさがわかるもの。たとえ倍力装置が故障しても、安全のためにフットブレーキは機能する構造が採用されているが、ブレーキのききは極端に悪くなる。いつもと同じ程度にペダルを踏んだのでは、クルマはほとんど減速しない。倍力装置の最低限の点検は、驚くほど簡単なもの。ブレーキペダルを強く踏みながらエンジンをかけるだけでいい。エンジンが働く際には勢いよく空気を吸い込むため吸気経路内の圧力が低くなる。これを吸気負圧という。倍力装置はこの吸気負圧と大気圧の差を利用してアシストカを発生させている。つまり、エンジンがかからないと倍力装置は作動しないということ。エンジン停止状態でブレーキペダルを強く踏み込み、そのままエンジンをかけると、わずかに遅れて倍力装置が作動を開始。倍力装置が正常なら、アシストカが発揮されて、ブレーキペダルがそれまでより深く踏み込めるようになる。ブレーキペダルを強く踏んで始動するクセを付けておけば、始動するたびに倍力装置が点検できる。
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